キャシー・ウッド、巨大テック株を約4000万ドル売却
――ARKの最新売買と「AIバブル否定」の真意
記事要点サマリー
- キャシー・ウッドが主力保有株の一つを約4,000万ドル分売却
- ARK Innovation ETF(ARKK)は年初来で約+39*と好調
- 一方、5年年率リターンはマイナス
- ウッドは引き続き「AIバブル」論を否定し、破壊的技術に集中
ARKKは好調でも、長期成績は不安定
Cathie Wood率いるArk Investの旗艦ファンド
ARK Innovation ETFは、
- 2025年年初来:+39.54%
- S&P500:+16.08%
と、短期的には市場を大きくアウトパフォームしています。
しかし、
- 2022年:-60%以上の下落
- 直近5年:年率 -7.83%
- 同期間のS&P500:+14.94%
と、長期では極めてボラティリティが高い運用である点も改めて浮き彫りになっています。
「AIはバブルではない」──一貫したスタンス
テック株の高バリュエーションを巡り市場が警戒感を強める中でも、
ウッドの姿勢は変わっていません。
「AIがバブルだとは思わない。
大企業が本格的に変革を進め、
生産性向上を享受するまでには時間がかかる」
短期的な株価過熱よりも、
数年〜10年単位の構造的変化を重視する考えです。
約4,000万ドル分のテスラ株を売却
今回の注目点は、
Tesla株の大規模な売却です。
売却内容
- 12月12日:87,993株を売却(約4,040万ドル)
- 12月4・5・8日にも47,456株を売却
- 直近で最大級の処分
これはテック株全体への警戒感が高まる中での
利益確定(リバランス)と見られています。
それでもテスラは最大保有銘柄
興味深いのは、売却後もテスラが
ARKK最大の保有銘柄(約12%)である点です。
- 2025年Q3:約51.2万株を買い増し
- 2024年Q3〜2025年Q2:合計220万株を売却
- 売りと買いを繰り返すトレーディング型調整
これはウッド特有の
「上昇後は売る、下落時に買う」
という戦略を忠実に反映しています。
投資家の評価は二極化
- 直近12カ月で約11.9億ドルの資金流出(VettaFi)
- Morningstarによれば、
2014〜2024年で約70億ドルの投資家資産を毀損
それでも、
破壊的イノベーションへの集中投資という思想自体は
今も熱狂的な支持と強い批判の両方を集めています。
総括:売却=弱気ではない
今回のテスラ売却は、
- AI・EVへの信念が揺らいだわけではない
- 過熱局面での利益確定とポートフォリオ調整
- 次の下落局面での再投資余力確保
という、キャシー・ウッドらしい動きと言えます。
「強気だからこそ、上がったら売る」
ARKの運用は今後も、
高リターンと高リスクが表裏一体の展開を続けていきそうです。